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院長 | 松岡 良一 |
小磯さん、高荻さんの共著、「氣空の拳」という本を読んだ。
氣空術を学んでいるお弟子さんが書いた本だ。
小磯さんは、元キックボクサーの方で、高萩さんは、空手をベースに、いろんな武術をしていた方である。
いいなと思ったのが、小磯さんの、心情が書いてある所である。
真剣にずっと、やり続けている方なので、その中で掴んできてきたものがある。
だから、で、実際どうなの?となる。
そういう、心の熱い思いを、正直に書いてある。
それは、それだけ真剣に関わってきた事だから、試さずにはいられないと思う。
それを、実際にやってみて、その事の考察を書いてくれている。
「氣空術は、この感覚で得る動きが数多い。考えるのではなく、感じる。それによって、技の感度や感覚を心と身体で練り上げていくのだ。」
「稽古では、以前、自分がやっていたような、かかるものか、は間違い。初めのうちは、お互いに感知して確かめ合いながらの稽古が、力は入れずに出す、を知ることにつながっていくと思う。むろん、相手に合わせてかかってあげる、は間違い。それでは、技の習得にならない。稽古の雰囲気を楽しむのはいい。しかし、楽しむあまり、わざわざ、相手に同調して、かかってあげる状態、にするのは単なるラポールだ。これでは相手ばかりか、自分の稽古にもならない。技(動き)がある程度のレベルできるようになれば、相手が力任せで対応しようが簡単に投げ、崩すができる。できるようになったら、より、感覚の精度を高めていく。支部稽古でできたからといって、それは、会得、には及ばない。どんな場面でも、使える技、とするからにはやはり、修練を積む以外にない。何度も繰り返すようだが、武術の技、インスタントでできるようなものは何一つとしてない。地道な繰り返しの中から体得していくしかないと思っている。」
と、書かれている。
私も、最初の頃、黒帯の人を相手に力試ししたりしていた。これをやると、我が出て、愛が出なくなってしまった。力を出すと、感覚が感じられない。そうして、黒帯の人のプライドを傷つけてしまった。それからは、相手を見て、やるようにした。黒帯の人の中に本気でやらなきゃダメという人がいた。でも、そうすると、強い方が勝ちになるんじゃないかと思った。ある黒帯の人とやると、岩のように全く動かかなかった。そして、寡黙な人だったので、私はやる度にダメだなと無力感を感じた。幸い、いろんな先輩方がいて、導いてくれたお陰で、うまくいったり、いかなかったりを経験さして、頂いた。
ある有名な武術家の方に、教えて頂いている時、力で対抗してみようと思って、やってみた。すると、やってもいいいけど、何でもありになるよと仰られた。(えーっ、そんなつもりじゃないのになぁ、と思った。(´・ω・`))そこで、思ったのは、何かを学ぶ時は、それに、限定しないといけないだなと思った。
一方で、かかってあげるのは、間違いという考え方がある。それは、かかってあげるという事をすると、それを、つい、私の実力と勘違いしてしまうから、ダメだという考え方である。
じゃあ、私より、実力のある人が本気出したら、何も出来ないし、かと言って、かかってあげるのは、相手の為にならないし、どうすれば、いいんだ?となるかもしれない。
この両方を満足させる為にどうするか?
それが、小磯さんが書かれているように、初めのうちは、お互いが感知して確かめ合いながらの稽古がいいと思う。
私であれば、今、このぐらい来ているよとか、身体のここまで、来ているよと、伝える感じにしている。
また、相手の方に、どんな感じですか?と聞くようにしている。
人の身体って、みんな違って、ある一定の強さを、1と感じる人、5と感じる人、10と感じる人がいる。身体の大きさや、筋肉の強さや、反射神経や、スタミナが違う。心の方でも、協力的な人や、非協力的な人や、敵対心を持っている人もいる。だから、上手くいく相手や、上手くいかない相手が出てくる。本当は、全てを分かった人がいて、私は、レベル1000で、完璧です。私から、みると、あなたは、中心からの力の伝え方、不十分で、立位の時と、座位の時の身体の使い方が、違います。敵対心の強い相手の時は、あなたの心が萎縮してしまって、あなたの普段使える力が、45パーセントまで落ちます。あなたのレベルは、254ですとか。そんな人がいたら、楽でいいのですが、そうもいきません。みんなの「ものさし」は違うのだから、うまくコミュニケーションをとるのが、大事になってきます。そうして、いろんな人とコミュニケーションをとって、総合的に判断して、技術を高めていくのが、大事だと思います。
小磯さんの熱い思いが、そのまま、研究の原動力になってる感じがしまして、その時、思った、本音を書いてくれているのが、いいなぁと思いました。勉強になります。ありがとうございました。